今回のテーマは「発音」です。
「なんでリスニングのカテゴリーなのに”発音”?」
と思われるかもしれません。
でも、発音はリスニングに関係オオアリなんです!
発音を学ぶと(しかもそんなに深入りしなくてOK!)リスニング力が飛躍的に伸びます。
逆を言えば、日本式のカタカナ英語のままだといつまで経っても英語が聞けるようになりません。
”English deaf”を卒業するには、発音練習が最高の薬!
ということで、わたしがどのように独学で発音を学んだのかについて、以下でご紹介していきます。
発音できない音は聞き取れない
↑これ、超重要です。
「自分が発音できない音は、聞き取ることができない。」
「自分が発音できる音は、聞き取ることができる。」
この衝撃かつ重大な事実、じつは最近になってある言語学者の先生がおっしゃっていたのを聞いて知りました。
でも、言われてみるとそのとおりだな〜とすごく納得しました。
要するに、英語を聞き取れるようになりたいのであれば、自分でその音を作り出せるようにならなければならないというわけなのです。
わたしはこのことを知らなかったのですが、大学時代に別の理由から発音を学んだ結果、リスニング力が急に伸びたという経験をしていました。
まず、高校まで発音記号すら知らず、カタカナ英語しか発することのできなかったわたしが重ーーーい腰を上げて発音学習に取り組んだきっかけからお話ししますね。
大学2年の夏、イギリスで打ちひしがれる
わたしは日本生まれ日本育ち、海外在住経験もありません。
大学2年の夏にイギリスに1ヶ月の語学研修に行くまでは、外国人と話したことすらない状態でした。(ちなみにもの凄くビビりでして、飛行機を乗るというだけで出発前日に不安で泣きそうになっていましたw)
そんなわけで当然、わたしの口から出るのはカタカナ英語オンリーです。カタカナ英語っていう自覚がないくらい、カタカナ英語にどっぷり浸かっていました。しかも「純日本人なんだから、ネイティブみたいな英語なんて話せるわけないよね」と若干諦めモードに入っていました(なにも努力してないのに、、)。
そんなわたしが一念発起し、20歳にして初めて海を渡ったわけです。
当時TOEICは920点。
脳みそお花畑のわたしは、あろうことか
「たしかにわたしはスピーキングが苦手(注:イギリスに行くまで英語で誰かと話をしたことがありませんでした…)だけど、TOEIC900点以上あるんだから何とかなるっしょ~♪」
と今思うと不思議でしかない謎の自信(?)を持ってその研修に参加しました。
で、その自信は速攻で打ち砕かれました。(案の定・・・)
あれは研修初日、大学構内で道に迷ってしまったわたし。
地図とにらめっこするものの、自分が地図が読めない人間であることに気づいてしまいパニックを起こします。「どうしよう、いきなり遅刻しちゃう・・・!」と半泣きでした。
そこに女神(通りがかりの金髪お姉さん)が登場します。
「おお!これはいきなり英語を使うチャンス!」と、勇気を振り絞って話しかけることにしました。
(わたし)「エ、エクスキューズミー?」
笑顔で立ち止まってくれる優しいお姉さん。(イケる!)
(わたし)「ウェ、ウェアー イズ ランゲージ センター?」
緊張で声を震わせながらこう尋ねました。すると・・・
(お姉さん)「・・・(´・ω・)」
お姉さんは、怪訝な顔で首をかしげていらっしゃいました。
わたしは焦りながらも、もう一度同じセリフを繰り返します。
(わたし)「うぇあ いず らんげーじ せんたー?」(どんどん弱弱しくなる)
するとお姉さん
「Oh, you mean “language center”? 」と美しい発音で助け舟を出してくれました。
そして親切にもランゲージセンターまで案内してくれたのでした(多分「この子英語わからんのだろうな」と察してくれた)。
そのとき、自分の発した「ランゲージ」とお姉さんの「language」のあまりの違いに受けたあの衝撃は、今でも忘れることができません。
「ああ、こんなに違うんだから、通じるわけがないよな」と妙に納得したんですよ。笑
そのときまで”外国人の生の英語”を聞いたことがなかったので「これが本物の英語なのかぁ~」と感動したのもよく覚えてます。
でも、感動してる場合じゃありませんでした。
翌日から始まったクラスで、わたしは本格的に打ちひしがれることになります。
- 他国の留学生がペラペラ話しかけてくるけど、何言ってるかわからない。
- 授業中、ディスカッションの時間に何も発言できず空気化。
- たまーに勇気を振り絞って発言するも、怪訝な顔をされる。(やっぱ通じない(涙))
- 心が完全に折れ、さらに黙り込む。クラスメートと仲良くなれない。(当たり前(苦))
それでも「せっかくはるばるイギリスまで来たんだ。何とか頑張ろう!」と予習復習だけは真面目にやっていました(当たり前ですがw)。明日こそは授業で自分の意見を堂々と話したい!と思って。
でも、やっぱり「発音が通じない」ってアウトなんです。無理なもんは無理。
「ちょっと何言ってるかわかんないです(という雰囲気)」で会話終了を余儀なくされます。わたしには出川さんみたいなコミュ力もないので、どうにも突破口を見つけることができませんでした(出川イングリッシュ大好きです)。
どうあがいたってカタカナ英語じゃ外国では通じないんだと、そこで初めて理解しました。
そして、わたしは自分の英語力に絶望したのでした。
と同時に、思いました。
「絶対に英語をマスターしてやる」と。
何も出来ない、伝えられない自分がとても悔しかったのです。
そんなわけで、イギリスに行ったことで自分の英語力がどの程度なのか、足りないものは何なのかがわかったので、帰国後にあらためて英語を学び直すことを決心。
そこでわたしが最初に着手したのが「発音」です。
発音が通じないことには何も始まらない!ということに気づいたので、まずはここからだなと決めていました。
そして、それまで発音の勉強なんてしようと思ったことすらなかったので、「発音の勉強方法の勉強」から始めたのでした。※前置きが長くなりましたが、これから本題です!
発音学習に使ったのはUDA式だけ
いろいろネットで調べた結果、「UDA式」が良いという口コミをいくつか見つけたので、さっそく書籍を購入。
→「英語のリスニングは発音力で決まる!ーUDA式30音練習帳」(当時は発音を身に付けることしか頭になかったので気づかなかったのですが、タイトルに「リスニングは発音力で決まる!」ってモロに書いてありますねww)
12日間のプログラムが組まれており、付属のCDを聞きながら進めていく本です。
1日当たりの分量もそれほど多くないので(早い人は10分くらいあれば終わる)、無理なく続けられるのではないでしょうか。
とはいえ、最初はとくに「なんじゃこりゃ?こんなの知らない・・・」ということが多いので戸惑うかもしれません。
でも、この本を信じて書いてあるとおり・聞こえたとおりに発音してみてください。
最初の7日間(DAY1からDAY7まで)だけでも、相当変わりますよ。
大げさだと思われるかもしれませんが、本当にあなたの英語が生まれ変わるレベルの本。
しかも、長いスパンでの努力は必要としません。
「知ってるか知らないか」
カタカナ英語と通じる英語の間の隔たりは、ただそれだけなんだってことに気がつくはずです。
カタカナ英語からの脱却がもたらしたもの
たった2週間程度(しかも1日10~20分)発音の基礎を学んだだけですが、驚くべきことにそれ以来ネイティブに英語が通じるようになりました。
language centerさえ通じなかったわたしが、正しい英語の発音を少し学んだだけで劇的に変わったのです。
これってすごくないですか?(もちろん「わたしが」すごいんじゃないです。英語の音を知るだけで誰もがネイティブに通じる英語を話せるようになれちゃうことがすごいことだと思うのです。)
このほか洋楽の曲を歌いまくったりしているうちに、英語の発音を褒められるようにまでなりました(もちろんお世辞もあると思いますがw)。ネイティブに聞き返されることもほとんどなくなりました。
そして、冒頭でお話したように、発音を学んで改善するのは発音だけではありません!
リスニング力にダイレクトに影響してくるのでしたよね。
加えて、音読もスムーズに出来るようになるため読むスピードが上がり、かつ返り読みをしなくなるのでリーディングにも効果があると感じます。
まさに発音恐るべし!
とはいえ、発音にこだわりすぎないってことには注意してください。大人になってから英語を学ぶ人は、どうしてもネイティブと「同じ」ように話せるようにはならないです。そこは気にする必要ありません!!通じればOK。基本がおさえられていれば何とかなります。
大切なのは、正しい発音の方法を知ること。そしてその方法で実際に発音してみること。
この2つです。
もしあなたがまだ発音に取り組んだことがなければ、ぜひ試してみてください。きっと世界が変わって見えますよ。